こちらはキャラコン完全ガイド(基礎編)の続きです。基礎編ではスタミナの配分を中心に扱いましたが、上位帯のプレイヤーが「キャラコン」と呼んでいる領域には、スタミナをほとんど使わずに速度を稼ぐ技術がまだいくつもあります。この記事では、公式Wikiの移動テク一覧に載っている汎用テクニック38項目のうち、基礎編で扱わなかったものを整理します。
大前提:エアストレイフができないと、他が活きない
空中で進行方向を変える操作です。この記事に出てくる技のほとんどは、最後に空中で速度を伸ばす工程を含んでいるため、ここが先に必要になります。
- 前進キーを離し、左か右の移動キーを押しながら、同じ方向へカメラを滑らかに動かす
- 速度が450 u/s(約11.4m/s)より遅いうちは効きが強く、それを超えると弱くなる
- DeadlockのエアストレイフはCSやTF2など他のSource系タイトルより意図的に弱く作られている。同じ感覚で振ると効かない
- 曲がり角を回る、着地位置を微調整する、わずかに加速する、の3用途
速度が乗るほど効果が薄れる設計なので、「遅いときほど丁寧に振る」のが正解です。
スライドを理解し直す
基礎編では「8.9m/s以上でCtrl」とだけ書きましたが、スライドには時間の概念があります。
- スタミナ消費は0。速度8.9m/s(350 u/s)を超えていれば発動する
- スライド中は弾数が無限。撃ち合いながら滑るのは火力面でも得
- 0.75秒を超えて滑ると減速が強まる(ダッシュジャンプからのスライドは1.00秒)
- 歩き速度を下回る前にCtrlを離して切り上げるのが基本
- 坂の下りでは伸び、上りでは即座に死ぬ
クラウチグライド
十分な速度を保ったままCtrlを断続的に入れ、短いスライドを繰り返す動きです。頭の当たり判定が上下に動き続けるため狙われにくくなります。ただし連打はいけません。押しすぎるとかえって遅くなるので、1回ずつのスライドを伸ばす意識で入れます。
バニーホップ:スタミナ0で速度を維持する
着地の瞬間にジャンプを重ねて勢いを保つ、Quake以来の古典的な技術です。Deadlockには2種類あり、どちらもスタミナを消費しません。
| 種類 | やり方 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| スライドバニーホップ | スライドしてからジャンプを繰り返す | ほとんどの人にとって現実的。曲がり角にも強い |
| ローバニーホップ | 着地の瞬間にジャンプするだけ | 直線移動。900 u/s未満なら理論上こちらが速い |
スライドバニーホップの条件
いつでも跳べるわけではありません。スライド中にジャンプを許可するフラグが立っている必要があり、これが付くのは限られた行動の後だけです。
- フラグが立つ行動:スライドの慣性保存とダッシュジャンプ
- それ以外の行動を挟むとスライド中にジャンプできなくなる(例:ダッシュスライドからは跳べない)
- 1回あたりのスライドが0.5秒未満だと速度に大きなペナルティがかかる。0.5秒以上滑ってから跳ぶ
- ただし1回目のスライドだけはこのペナルティを受けない
ローバニーホップが難しいのは、エアジャンプと同じキーだからです。着地より早く押すとエアジャンプが暴発してスタミナを失います。スタミナが空のときはSpaceを押しっぱなしにして着地に合わせる、という逃げ道があります。
スーパーグライド:無料でダッシュジャンプ級の勢いを得る
マントルグライド(縁を登るときにCtrlを押しっぱなしにするとスライドしながら登る動き)から、行動可能になった瞬間に地上ジャンプを重ねる技です。
- スタミナを一切使わずに、ダッシュジャンプに近い勢いが出る
- 空中は地上より摩擦が小さいため、グライドの初速がそのまま乗る
- マップ上の登れる段差ならどこでも使える
- 左右を入力しながら行えば横方向のスーパーグライドになる
- 足の遅いヒーローが逃げる/追う場面で特に価値が高い
名前はApex Legendsの同名テクに由来します。手順は「マントルグライドを始める → 動けるようになった瞬間にジャンプ」だけで、覚える価値のわりに入力は単純です。
ダッシュの上級運用
インスタントエアダッシュ(IAD)
ジャンプした直後に空中ダッシュを入れる操作です。ダッシュの終わり際に入る減速が消えるのが利点で、消費は1本だけです。
- 素の状態では、通常ダッシュ・空中ダッシュ・ダッシュジャンプより遅い。単体では強くない
- Stamina Masteryとスライドバニーホップを組み合わせると化ける。スタミナ半分でダッシュジャンプ相当の距離が出る
- 空中ダッシュを2回使えると最高速が約900 u/s(約22.9m/s)まで伸び、距離はダッシュジャンプ2回分程度になる
ストレイフダッシュ(斜めダッシュ)
進行方向に対して角度をつけて空中ダッシュする操作です。これが効く理由は速度上限の仕組みにあります。
- ダッシュで乗る速度には上限がある(素で約700 u/s、Stamina Masteryで約900 u/s)
- ただしこの上限は「今進んでいる方向」に対してしか働かない
- そのため斜めに撃つと、上限を超えて速度を足せる
- 上限に達していない低速時にはほとんど意味がない。速度が乗ってから使う技
ジップラインの応用
慣性保存(ZMC)とZip Dash
- Ctrlでラインから降りると、一時的に空気抵抗が無効になるバフが付く(その後は5%増)。スタミナ0
- この状態からダッシュするとZip Dash。空気抵抗がないうえダッシュ末尾の減速も消えるため、通常より速く遠い。消費は1本
- Stamina Masteryがあると連続でストレイフダッシュを重ねられ、距離が大きく伸びる
- 詠唱時間のあるアビリティを持つヒーローは、慣性を保ったまま撃てる。Dynamo、Ivy、Lash、Pocket、Grey Talon、Vindicta、Wardenなど
試合開始前のロールアウト(初動の移動)で多用される技術です。レーンに早く着くだけで、最初のトルーパー波の取り合いが有利になります。
ヘビーメレーキャンセル
ヘビーメレーの突進中にアイテムやアビリティを使うと、硬直をキャンセルして勢いを維持できます。完全に動ける「True」と、制限が残る「False」の2種類があります。
ただし2025年4月17日の更新で、移動目的での有効性は大きく下げられています。かつては主要な移動手段でしたが、今は「使えなくはない」程度と考えてください。古い解説動画ではまだ強力な技として紹介されていることがあるので注意が必要です。
アイテムで増えるテク
| アイテム | できること |
|---|---|
| Stamina Mastery | 空中ダッシュ・エアジャンプ・ダウンダッシュが各2回に。速度上限も約900 u/sへ。応用テクの前提になることが多い |
| Warp Stone | 出現時に完全に行動可能。それまでの速度が消えるため、空中ダッシュを丸ごと使い切れる(Warp Dashing) |
| Majestic Leap | 跳躍そのものに加え、キャンセル派生がある |
| Rescue Beam | 味方を引き寄せる動きを利用したスリングショット |
| Vortex Web / Capacitor / Slowing Hex | 自分ではなく相手の移動を制限する側 |
練習する順番
- エアストレイフ。これが土台。まずこれだけを意識して1試合動く
- スライドの長さ。0.5秒未満で切らない、0.75秒を超えて粘らない感覚を作る
- スーパーグライド。入力が単純でリターンが大きい。段差を見つけたら必ず試す
- スライドバニーホップ。ダッシュジャンプ後にフラグが立つので、そこから繋げる
- ZMCとZip Dash。ロールアウトで毎試合使うので反復しやすい
- IADとストレイフダッシュ。Stamina Masteryを積む型なら優先度が上がる
順番に意味があります。1と2ができていない状態で3以降だけ練習しても、速度が乗らないので効果を体感できません。
エンジン由来の挙動には乗らない
Wikiには「Ag2 Dashing」というテクも載っています。これはSource 2のアニメーションシステムがAnimGraph2へ移行した際に生じた異常な挙動で、坂でダッシュ直後にしゃがむと最大1065 u/s(約27m/s)まで加速するというものです。
ただし試合中の特定の時間帯にしか成立せず、ダッシュバケットにも依存します。仕様ではなく不具合に近い挙動なので、修正される前提で考えるべきです。ここを立ち回りの土台にするのは勧めません。
まとめ
- エアストレイフが全ての土台。450 u/s以下でよく効く
- スライドは0.5〜0.75秒が目安。短すぎても長すぎても損をする
- スーパーグライドとバニーホップはスタミナ0。ここを覚えると逃走時の残スタミナが変わる
- 速度上限は進行方向にしか効かない。だから斜めに撃つ
- ジップラインは降り方次第で移動手段になる。ロールアウトで差が出る
- ヘビーメレーキャンセルは弱体化済み。古い動画の情報に注意
基礎編の消費スタミナ一覧はキャラコン完全ガイドにあります。移動が安定してきたら、次はタイマー完全ガイドとマップとローテーションの考え方で「速く動いてどこへ行くか」を詰めてください。
出典と注意
この記事は公式Wikiの移動テク一覧(Deadlock Movement Wiki/Portal:Movement)の汎用テクニック一覧を網羅リストとして使い、各項目の挙動を個別ページで確認して構成しています。数値は2026年8月22日パッチ時点のものです。
記事を書くきっかけとして、Eskay氏の解説動画「The Ultimate Deadlock Movement Guide! – Beginner to Expert」(2026年3月公開)を参照しました。実際の動きを目で見たい方はそちらが分かりやすいです。ただし公開から半年が経っており、その後のパッチで数値が変わっている箇所があるため、本記事では動画の内容をそのまま訳すのではなく、各テクニックをWikiで確認し直して書いています。


