Deadlockにはまだ公式のeスポーツがありません。それでも競技シーンは動いていて、その中心にあるのが週次大会「Deadlock Night Shift」です。2025年8月に始まり、2026年9月時点で55回以上開催されています。
この記事では、Night Shiftがどういう大会なのか・どのチームが強いのか・誰を見ればいいのかを、直近の成績とあわせて整理します。数値は2026年9月5日時点のものです。
Night Shiftの基本
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種別 | コミュニティ主催の週次大会(Valve公式ではない) |
| 地域 | 北米(NA)と欧州(EU)の2部門。それぞれ別に開催 |
| 賞金 | 1回あたり2,500ドル |
| 開始 | 2025年8月13日 |
| 開催回数 | 2026年9月時点で55回以上 |
| 形式 | 6対6。ダブルイリミネーションのトーナメント |
| その他 | 本戦とは別に「Night Shift Open」という予選枠がある |
ポイントは毎週やっていることです。単発の大きな大会と違い、同じチームが毎週ぶつかるので、勢力図の変化が追いやすい。Deadlockの競技シーンを見るなら、まずここを押さえるのが早道です。
北米(NA)の勢力図
| チーム | 通算成績(シリーズ) | 位置づけ |
|---|---|---|
| Melee Creeps | 45勝20敗 | NA最多勝。長く王座に近い位置にいる |
| Poppers Pupils | 8勝2敗 | 試合数は少ないが勝率が突出。現在の対抗馬 |
| FPS Lounge | 17勝12敗 | 勝ち越している中堅 |
| Floormen | 16勝14敗 | 互角圏 |
| Sneaky Golem | 8勝6敗 | 互角圏 |
| Bird with Clock | 12勝26敗 | 常連だが苦戦中 |
いま北米はMelee Creeps と Poppers Pupils の2強で、決勝が毎週この組み合わせになっています。第53回はMelee Creepsが2対0、第54回はPoppers Pupilsが2対0で返す、という具合に完全に競り合っている状態です。
欧州(EU)の勢力図
| チーム | 通算成績(シリーズ) | 位置づけ |
|---|---|---|
| Abrahams(ロシア) | 48勝31敗 | EU最多勝。出場数も最多 |
| Buff Enjoyers | 26勝15敗 | 直近3回の決勝をすべて制している現在の勝ち頭 |
| Leviathan(ロシア) | 26勝34敗 | 決勝常連だがあと一歩 |
| Buff Enjoyers UK | 10勝5敗 | Buff Enjoyers系の別チーム |
欧州は北米より構図がはっきりしていて、通算ではAbrahams、今の勢いではBuff Enjoyersです。Buff Enjoyersは第52回・第53回・第54回の決勝をすべて勝っています。
注目のプレイヤー
直近90日の勝率で見ると、Buff Enjoyersの選手が上位を占めています。
| 選手 | チーム | 出身 | 直近90日 |
|---|---|---|---|
| hoot | Buff Enjoyers | スウェーデン | 41戦 勝率87.8% |
| cosmetical | Buff Enjoyers | オランダ | 42戦 勝率81.0% |
| vraicpro | Buff Enjoyers | ドイツ | 47戦 勝率80.9% |
| Zerggy | Buff Enjoyers | イギリス | 47戦 勝率80.9% |
| Lystic | Buff Enjoyers | イギリス | 47戦 勝率80.9% |
| Zenopro | Poppers Pupils | アメリカ | 35戦 勝率71.4% |
| AVG | Poppers Pupils | カナダ | 37戦 勝率70.3% |
hootの87.8%は突出しています。ただしvraicpro・Zerggy・Lysticが47戦で同じ勝率なのは、同じチームで一緒に出ているからです。個人の強さというより、チームとしての完成度が数字に出ていると読むべきところです。
オセアニアのOT(Sire、nicoos、bubsdoge、Adam、SLATTGOD、Elias Lidgren)も16戦で勝率81.3%と高い数字を出しています。試合数が少ないので評価は保留ですが、地域を超えて当たったときが見どころになります。
見るなら押さえておきたい因縁
北米のMelee CreepsとPoppers Pupilsの対戦には背景があります。
2026年5月の第40回・北米決勝で、Melee Creepsがチーム全員でGolden Goose Eggを買って意図的に劣勢を装い、Urnを納品せず持ち続けて防御バフを維持し続ける戦術を使いました。相手のFloormenは試合を放棄。大会側は放送が終わる前にこの戦術を禁止し、Valveも数日のうちにパッチで塞いでいます。
このとき「本物のDeadlockの試合ではなかった」と述べて放棄を選んだのがAVGで、現在はPoppers Pupilsに所属しています。そのPoppers Pupilsが、9月3日の第54回決勝でMelee Creepsを2対0で下しました。事件の詳細は大会を壊した「壺を持ち続ける」戦術にまとめています。
シーン全体の現在地
- Deadlockに公式eスポーツはまだない。すべてコミュニティ主導で、有志の運営・配信・資金で回っている
- 賞金は象徴的な額か、コミュニティのクラウドファンディングによるものが多い
- Night Shiftの1回2,500ドルは、この規模のシーンでは安定して出ている点が価値
- 単発ではより大きな大会もある。8月31日には賞金1万ドルの大会でLeviathanがBuff Enjoyersを3対2で下している
つまりNight Shiftは「毎週やっている土台」で、大きな単発大会が時々乗るという構造です。継続して追うならNight Shift、盛り上がりを見たいなら単発大会、という使い分けになります。
どこで観られるか
試合は公式TwitchチャンネルDeadlockNightShiftで生配信されます。フォロワーは約6.1万人。実況・解説つきで、視聴にアカウントは要りません。
| 窓口 | 内容 |
|---|---|
| Twitch | 本戦の生配信。過去の放送もVODとして残る |
| YouTube | 各試合のVOD・ハイライト・ショート |
| X(@DLNightShift) | 対戦カードと開催告知 |
| Discord | 組み合わせ表・開始時刻、配信開始の通知(約6,300人) |
放送は日本時間の木曜・金曜、いずれも朝5時ごろから始まります。直近はEU部門が木曜、NA部門が金曜という並びで、1回の放送が7〜10時間続きます。日本から生で全部を追うのは現実的ではないので、YouTubeのVODで決勝だけ観るのが無理のない付き合い方です。曜日と時刻は変わることがあるので、確実なのはTwitchのスケジュール欄を見ることです。
同じチャンネルでは、選手を招いた雑談番組「The Graveyard Shift Podcast」も配信されています。試合を観て気になった選手ができたら、そちらも入口になります。
出典と注意
チーム成績・選手の勝率・直近の結果はDeadlock専門の戦績サイトDeadfragの2026年9月5日時点の表示によります。第40回の事件についてはThe Daily SPUFの報道、シーン全体の状況はVPEsportsの記事を参考にしています。
成績は毎週更新されるため、この記事の順位はすぐに変わります。ロースターの変更も頻繁なので、選手の所属は観戦前に確認してください。ゲーム側の仕様はランクマッチ完全ガイド、最新のパッチはパッチノートまとめをどうぞ。




