撃ったはずの弾が当たっていない、敵がワープする、自分が少し前の位置に引き戻される。こうした症状の多くは通信(ネットワーク)側の問題です。この記事では、pingが高い・ゲームが不安定なときに、どこに原因があるかを順番に切り分けて直す手順をまとめます。
画面自体がカクつく(fpsが落ちる)場合は描画側の問題なので、重い・カクつく時の対処チェックリストを先に確認してください。
まず数値で確認する:pingとパケットロスを画面に出す
「なんとなく重い」のまま対処すると、効いたかどうかが分かりません。最初に、通信の状態を画面に常時表示させます。
コンソールを使えるようにする
- ゲームの設定を開き、「オプション」にあるコンソールの有効化(英語表記では Enable Console)をオンにする
- 試合中やメニューで F7 キーを押すとコンソールが開く
- 下の表のコマンドを入力して Enter
設定画面に項目が見当たらない場合は、Steamのライブラリで Deadlock を右クリック →「プロパティ」→「起動オプション」に -console と入れても使えるようになります。
表示させるコマンド
- ping(サーバーとの往復時間):常に表示
cl_hud_telemetry_ping_show 2 - パケットの届き方の異常(ロスや順番の乱れ)の割合:常に表示
cl_hud_telemetry_net_misdelivery_show 2 - ジッター(pingのばらつき)とロスのグラフ:状態が悪いときだけ表示
cl_hud_telemetry_net_quality_graph_show 1 - fps(描画の速さ):常に表示
cl_hud_telemetry_frametime_show 2
どのコマンドも「0=表示しない/1=状態が悪いときだけ表示/2=常に表示」の3段階です。ゲームはpingが100ミリ秒を超えると「悪い状態」と判定します(初期値。変更は cl_hud_telemetry_ping_poor)。
数値の読み方:どこが悪いかの見当をつける
| 画面の症状 | 数値の状態 | 疑うところ |
|---|---|---|
| ずっと遅れている感じがする | pingが常に高い(100ミリ秒を超える) | 接続先のサーバーが遠い、回線そのものが遅い |
| ときどき敵がワープする | pingが急に跳ねる、ジッターのグラフが荒れる | Wi-Fi、家の中のほかの通信、夜間の回線混雑 |
| 撃った弾が消える、引き戻される | パケットの異常の割合が0%にならない | Wi-Fi、ルーター、プロバイダの経路 |
| 画面そのものがカクつく | fpsが落ちる。pingは正常 | 描画側。通信ではない |
大事なのは「普段の値」を知っておくことです。調子のいい日に一度数値を見ておけば、悪い日にどれだけずれているかで原因を絞れます。
家の中を確認する(無料で、効果が大きい順)
- Wi-Fiをやめて有線(LANケーブル)にする:ジッターとロスの原因として最も多いのが無線です。どうしても無線なら、2.4GHzではなく5GHz(対応機器なら6GHz)の電波につなぎ、ルーターとの間に壁や床を挟まない位置で遊ぶ
- 同じ回線を使っているものを止める:家族の動画視聴、大きなダウンロード、配信、写真や動画のクラウド同期(OneDrive・Googleドライブなど)は、上り・下りの帯域を奪ってpingを跳ねさせます
- Steamのゲーム中ダウンロードを止める:Steamの「設定」→「ダウンロード」で、ゲームプレイ中のダウンロードを許可する項目のチェックを外す。ほかのゲームのアップデートが裏で走るのを防げます
- Windowsの「配信の最適化」を切る:「設定」→「Windows Update」→「詳細オプション」→「配信の最適化」で、ほかのデバイスからのダウンロードを許可する項目をオフにする。オンのままだと、更新データを他のPCへ送るために上りの帯域が使われることがあります
- ルーターとONU(光回線の終端装置)を再起動する:長く電源を入れっぱなしの機器は、再起動だけで直ることがあります。5年以上前のルーターは買い替えの候補です
家の中か外かを切り分ける方法
Windowsのコマンドプロンプトで、自分のルーターまでのpingを測ります。ゲームをしながら測ると分かりやすいです。
- コマンドプロンプトで
ipconfigを実行し、「デフォルト ゲートウェイ」の数字(例:192.168.1.1)を確認する ping -t 192.168.1.1(数字は自分のもの)を実行したまま遊ぶ。止めるときは Ctrl+C- ルーターまでの時間が数ミリ秒で安定していれば、家の中は正常。数十ミリ秒に跳ねたり「要求がタイムアウトしました」が出るなら、原因は家の中(Wi-Fiやルーター)
家の外(回線・経路)を疑う
ルーターまでは安定しているのにゲームのpingやロスが悪い場合は、回線やプロバイダから先の経路が原因です。
- 夜だけ悪いなら回線の混雑:21時〜24時ごろだけ悪化する場合、光回線の接続方式による混雑が典型的な原因です。フレッツ光系の回線で「PPPoE」という方式を使っていると夜に混みやすく、プロバイダとルーターが対応していれば「IPv6(IPoE)」方式に切り替えることで改善する例が多くあります。契約中のプロバイダの案内を確認してください
- 経路の途中でパケットが落ちていないか調べる:コマンドプロンプトの
pathping(Windows標準)で、経路上のどこで損失が出ているかを確認できます。ただし、途中の機器が確認用の通信に応答しないだけで損失が出たように見えることがあります。最後の地点まで損失が続いているかで判断してください - プロバイダに相談する:上の結果(時間帯・ping・損失の数字)を添えて問い合わせると、経路の問題として扱ってもらいやすくなります
- 最終手段としてのVPN:公式フォーラムでは、プロバイダ側の経路でパケットが落ちていたプレイヤーが、VPNで経路を変えたところ症状が消えたという報告が複数あります。ただし経路が遠回りになる分pingが上がることもあり、必ず改善するわけではありません。有料サービスを契約する前に、無料体験や返金期間の中で数値を比べてください
接続先のサーバーについて
2026年9月時点で、ゲーム内のメニューに接続先のサーバー地域を選ぶ項目はなく、マッチングが自動で決めます。以前はコンソールの citadel_region_override で地域を変えられるとされていましたが、2024年10月ごろから効かなくなったと公式フォーラムで報告されています。ネット上の古い記事でこのコマンドを勧められても、当てにしないほうが確実です。
海外の友人とパーティーを組むと、どちらかにとって遠いサーバーになりやすく、pingが上がるのは避けられません。パーティーでの遊び方はパーティープレイの記事も参照してください。
ゲーム側の問題かどうか
自分の環境を何も変えていないのに、パッチの直後や特定の日だけ全員が重い場合は、サーバー側の不具合のこともあります。公式フォーラムやSNSで同じ症状の報告が出ていないかを先に確認すると、無駄に設定をいじらずに済みます。
やらなくていいこと
- DNSの変更:DNSは接続先の住所を調べるための仕組みで、ゲーム中の通信の速さ(ping)には関係しません
- 効果の分からないレジストリ変更や「ping改善ツール」:効果が確認できないうえに、戻し方が分からなくなることがあります。まず上の手順で原因を特定してください
- グラフィック設定を下げてpingを直そうとする:描画の重さと通信の遅さは別物です。数値でどちらが悪いかを見てから手を付けます
まとめ
- まずコンソールでpingとパケットの異常を常時表示にし、普段の値を知っておく
- 直す順番は「有線化 → 同じ回線の使用を止める → 機器の再起動」。ここまで無料
- ルーターまでのpingで、原因が家の中か外かを切り分ける
- 夜だけ悪いなら回線の混雑。IPv6(IPoE)への切り替えを検討する
- サーバー地域はゲーム内で選べない。地域変更のコマンドは当てにしない
関連:重い・カクつく時の対処チェックリスト/デバイスと環境の優先順位/設定ガイド
出典:コンソールのコマンドと説明は Deadlock のコンソール変数の説明文(確認日:2026年9月24日)、サーバー地域と経路の問題は Deadlock 公式フォーラムの報告(確認日:2026年9月24日)。
※Deadlockは開発中のタイトルです。設定項目やコマンドはアップデートで変わる場合があります。




