「あと少しで倒せそう」で追いかけて死ぬ。「危ないかもしれない」で下がって、実は取れたオブジェクトを逃す。どちらも同じ原因から起きます。押すか引くかを、その場の勢いで決めていることです。
この記事では、判断の土台になる「死ぬコスト」を数字で押さえたうえで、押していい条件と引くべきサインを整理します。
※数値はパッチで変動します。
まず前提:死ぬコストは一定ではない
初心者と上級者で最も違うのは、1回の死をどれくらい重く見積もっているかです。Deadlockのリスポーン時間は試合が進むほど長くなります。
| 試合時間 | リスポーン時間 |
|---|---|
| 5分 | 8秒 |
| 20分 | 38秒 |
| 30分 | 70秒 |
| 40分 | 85秒 |
| 上限 | 90秒 |
5分の死と30分の死では、表のリスポーン待ち時間は約9倍違います。5分時点の8秒は復活までの待ち時間で、レーンや戦闘地点に戻る移動時間は別にかかります。序盤でも、復帰中に失うソウルやオブジェクトを考えて仕掛けましょう。同じ感覚のまま30分を迎えると、1回の死が試合を決めます。
さらに、育っている側ほど復活が遅くなります。チーム平均より大きく資産が上回っているプレイヤーが倒されると、リスポーン時間に最大22秒ほどが上乗せされます。勝っている側ほど慎重に動くべきなのは、精神論ではなく仕様です。
30分以降は、どれくらいの試合が続く?
ランク戦(2026年9月2日〜9月28日、約39.7万試合)の集計では、30分を超えて続く試合が約86%、40分を超えて続く試合が約31%でした。25〜45分に収まる試合が約84%で、最も多いのは30〜40分(約55%)です。リスポーンが70秒を超える30分以降は、特別な終盤ではなく、ほとんどの試合が通る場面です。
注意:15分未満の決着は、9月2日〜9月28日の0.1%から、9月30日〜10月5日の0.8%に増えていますが、早期の離脱や中断を含む可能性があります。
もう一つのコスト:未確保ソウル
あまり知られていませんが、死ぬとソウルそのものを落とします。ただし落とすのは「未確保(unsecured)」の分だけです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 未確保になるソウル | 中立クリープ(ジャングル)、Sinner’s Sacrifice、Crates から得た分 |
| 確保済みへの変換 | 時間経過で自動的に確保済みに変わる。2026年10月30日の更新で基本の確保速度は25%低下。敵チームの平均純資産より遅れているほど速くなり、純資産差20%で現在の基準速度より最大50%速くなる |
| 死んだとき | 未確保分をソウルコンテナとして落とす。「50+1分あたり5」未満しか持っていなければ、拾われることなく完全に消滅 |
| コンテナの扱い | ミニマップに表示され、ヘビーメレーで叩けば誰でも取れる。3分で消える |
ジャングルを回った直後は、未確保ソウルを多く抱えやすい時間帯です。倒されるとその分を落とすため、無理な交戦を避けましょう。実際の損失は、試合時間や守るべきオブジェクト、味方の人数によっても変わります。
逆に、大きく稼いだ後に一度安全な場所へ下がる数十秒は、無駄な時間ではありません。確保が進むのを待つ時間です。
押していい条件
仕掛ける前に、次の4つを確認します。すべて揃っているなら押す、2つ以下なら見送るのが目安です。
| 確認する軸 | 押していい状態 |
|---|---|
| 人数 | 敵の位置が見えていて、数的不利になっていない。見えていない敵が2人以上いるなら押さない |
| リソース | 自分たちの主要スキルが使える。相手の逃走・拘束・回復が使えない |
| 時間 | 次のオブジェクト(出現時刻)まで余裕がある。オブジェクト直前の仕掛けは、失敗すると本命を丸ごと失う |
| 退路 | 失敗したときに戻れる道がある。ウェーブが敵陣側まで進み、自分も深く入っているほど退路は長くなる |
この4つはレーン戦でも集団戦でも同じです。フェーズが変わっても軸は変わりません。
引くべきサイン
引き際は「危なくなってから」では遅く、危なくなる前の兆候で決めます。
| サイン | なぜ引くのか |
|---|---|
| ミニマップから敵が消えた | 見えない敵は最短距離で近づいてくると考える |
| 主要スキルを使い切った | スキルが戻るまでは、自分の戦闘力は数段落ちている |
| 未確保ソウルを多く抱えている | 未確保分を落とすため、ソウルを失うリスクがある |
| 相手が急に強気になった | 増援が来ていることを本人が知っている可能性が高い |
| 体力が半分を切り、回復手段がない | 削られた状態でうろつく時間そのものが敵の得点機会 |
| 自分が最も育っている | 復活が長い。倒される損失がチームで最大 |
| 敵のウルトが揃っている時間帯 | 集団戦の勝敗が一瞬で決まる |
2つ以上重なったら、その場の有利不利に関わらず一度下がります。下がって損をするのは数秒、判断を誤って死ぬとリスポーン待ちに加えて復帰の移動時間も失います。
「押す」と「引く」の間にある第三の選択肢
初心者ほど、判断を「突っ込む」か「逃げる」の二択にしがちです。実際にはその中間が最も使用頻度の高い選択肢です。
- 圧をかけたまま取らない:射線を通して相手を前に出させない。倒さなくても相手の収入は減る
- 別の場所で回収する:目の前を諦めて、空いたレーンやキャンプでソウルを取る
- 時間を売る:オブジェクトの出現まで数十秒なら、その場を維持するだけで仕事になる
- 読み合いから降りる:近接の間合いに入られたら、距離を取るのも正解
「何もしなかった」に見える行動の多くは、実際には相手の選択肢を減らす行動です。
フェーズ別の目安
| フェーズ | 押す基準 | 引く基準 |
|---|---|---|
| 序盤(〜レーン崩壊) | 復活が短いので試行回数を稼げる。ただしソウルを落としてまで仕掛けない | 相方が離れている数十秒は仕掛けない |
| 中盤 | 人数とオブジェクト時刻で決める。単独行動の相手は狙い目 | 未確保ソウルを抱えたまま敵陣へ入らない |
| 終盤 | 復活70〜90秒。1人取れれば試合が動く | こちらが1人でも落ちたら即座に下がる。勝っている側ほど慎重に |
よくある失敗
| 失敗 | その場での直し方 |
|---|---|
| 「あと一発」で追いかける | 相手の残り体力ではなく、自分の退路を見る |
| 勝ったあとに勢いで次へ行く | 戦闘後は一度状況を確認。スキルと体力が戻るまでは戦闘力が落ちている |
| ジャングル直後に集団戦へ参加 | 稼いだ直後は一度下がる。確保が進んでから合流する |
| 負けているから無理に取り返す | 取り返そうとした死が、差をさらに広げる。デスを減らすほうが先 |
| 勝っているのに前に出続ける | 育っている側は復活が長い。リードは守るほうが増える |
まとめ
- 死ぬコストは一定ではない。5分で8秒、30分で70秒、上限90秒。育っている側はさらに長い
- ジャングルなどで得たソウルは未確保。死ぬと落とし、少額なら消滅する。稼いだ直後は未確保分の損失にも注意する
- 押す前に人数・リソース・時間・退路の4つを確認する
- 引き際は危なくなる前。サインが2つ重なったら下がる
- 「押す」「引く」の間に、圧をかける・別で回収する・時間を売るという選択肢がある
出典:Deadlock Wiki(Death / Souls)。確認日:2026年9月10日。数値はパッチで変動します。試合時間の分布は deadlock-api.com(第三者の公開集計。ランク戦、2026年9月2日〜9月28日、取得日:2026年10月5日)。Valve公式のデータではありません。




